KYOWA VOICE
入社4年目の頃、生産性、安全性向上を目的として、板金工程に「らくらくハンド」という重量補助設備を導入したことです。導入にあたっては当社の役員に対してプレゼンテーションを行う必要があったため、どのような資料を用意すれば良いのか、ということさえわかっていない状態から試行錯誤して何とか資料を作り上げ、導入の目的やその効果をアピールしました。プレゼンテーションが無事成功し、導入が決定されたときには、大きな達成感を得たことを覚えています。
いろいろな仕事をしているので、やりがいも、いろいろな所で感じます。その中でも最近特に強く感じるのは、「人を育てることは、面白い」ということです。例えば新入社員教育や、安全教育、作業改善の指導を行っていく中で、最初は全くといって良いほど意見を発することができなかったスタッフが、いつの間にか人前で自分の意見を堂々と主張している姿を見たときには、大げさかもしれませんが人材育成ができたと思います。また、この仕事に就いて良かったな、と感じます。
業務の改善というと、「範囲の広いもの」で「大がかりなことをする」というイメージを持っていました。しかし、研修で動作分析学習という勉強方法を学んだときに、現場のムリ・ムダ・ムラといった「小さなこと」を解消することこそが効果的な改善である、ということに気付きました。例えば一連の作業の中で立ったりしゃがんだりする必要があったとしたら、同じ姿勢で作業できるようにする──これが業務の改善になるということです。以来、作業工程の中でムダな動作を見つけ出しては、業務改善につなげています。
「小集団改善活動(QC活動)※」を、さらに展開していくことが当面の目標です。小集団改善活動の良い所は、現場スタッフが持っている「社会人として成長したい」とか「自分が取り組んでいることをアピールしたい」という欲求を満たしてくれる所。現状、当社にはそのようなことができる場所があまりないので、活動を展開することで「人が成長する場」「アピールする場」をもっとつくっていきたい。そしてそのことが、会社の成長にもつながるのだと思います。
※従業員の中で少人数のチームをつくり、現場の問題を発見・解決していくという取り組み
働くという漢字は、「人」のために「動く」と読むことができます。私は、人のために動くことができる環境=やりがいのある職場だと思います。そしてそれは、同じ製品を大量生産するモノづくりの会社よりも、当社の方が多いと感じています。
同じ製品を大量生産すること、それは決まったことを繰り返すことです。同じことの繰り返しの中では、人との接点は増えにくい。多種少量生産を行う当社の職場には常に変化があり、その変化に対応するためには、他の人との接点を増やしていく必要がある。つまりそれは、人のために動くことにつながります。
この変化のある職場で、みなさんと一緒に、人のために動ける日を楽しみにしています。