KYOWA PRODUCTION

キャビンができるまで

キャビンができるまでの工程をイラストでご紹介しています。
主な工程は11あります。各工程での共和産業のこだわりをご確認ください。

 
鋼板搬入
プレス
レーザー加工
治具&手溶接
天吊り溶接
カチオン電着塗装
コーキング
塗装ロボ
艤装
検査
完成
 
 
 
鋼板搬入

高品質なキャビンを生産するために、共和産業は材料の加工から最終検査まで、すべて自社で一貫して行う体制を構築しています。キャビンづくりのファーストステップとして、キャビンのボディパネル(ドアなど)や、キャビンを構成するパーツをつくるために、その材料となる鋼板(鉄の板)を工場内へ搬入します。

プレス

搬入した平らな1枚の鋼板に、400t/1,000t油圧プレス機で圧力をかけて金型で型押しし、キャビンを構成するボディパネルなどのパーツを成形します。
金型は、製作する部品の種類に応じて変更します。またプレス工程では、ブレーキプレスと呼ばれる大型工作機械で、鋼板を直線的に曲げる「曲げ加工」も行います。

レーザー加工

プレス工程で成形したボディパネルなどのパーツを、3次元レーザー加工機で加工します。不要となる部分を裁断したり、必要に応じて穴あけ加工や切り欠き加工、スリット加工などを行うことで、それぞれのパーツを完成させていきます。加工を終えて完成したパーツは、次の溶接工程へと運ばれます。

治具&手溶接

レーザー加工工程で完成したボディパネルや各種部品を組立治具(組立の際に、部品や工具の作業位置を指示・誘導するために用いる器具)にセットし、各部品を溶接で組み付け、キャビンの形をつくっていきます。非常に細かな作業が要求されるため、ここでは高い技能を持つ熟練工が手作業で溶接を行っています。

天吊り溶接

溶接工程ではロボットシステム(スポット溶接システム、アーク溶接システム)も導入し、溶接作業の自動化も推進しています。天吊りタイプのロボットは、これまで対応が困難だった箇所の自動溶接を実現。また安定した溶接品質の確保や精度向上、作業効率アップにも大きく貢献しています。

カチオン電着塗装

溶接後のキャビンに均一厚の下地塗装を施す工程です。キャビンのように複雑な形状のものでも、防錆性に優れた質の高い塗膜を作れることが、カチオン電着塗装の大きな特徴です。カチオン電着塗装時には、独自の方式でキャビンを揺動し、屋根部分などに対しても確実な塗装を行っています。

コーキング

ここでは、キャビンの「水漏れ防止」、「気密性の確保」を目的に、キャビンに発生する非常に僅かなすき間を樹脂で埋めていく「コーキング作業」を行います。きめの細かい、緻密な作業が要求されるため、専任のスタッフが手作業で丁寧に実施し、お客様のご要望にしっかりとお応えしています。

塗装ロボ

コーキング作業が完了したキャビンに、お客様がリクエストした色を塗装します。ムラのない均一な塗装を実現するために、そして生産ラインの効率化を図るために、共和産業では塗装ロボットシステムを導入し、塗装作業の自動化を進めています。塗装品質の向上を図るため、自社基準に基づいた厳格なチェック体制も確立しています。

艤装

塗装後、フロントガラスやワイパーなどの部品を艤装(組み付け)します。3本のラインを状況に応じてフレキシブルに組み合わせ、お客様へジャスト・イン・タイムでキャビンをお届けする体制を構築。長年培ってきたノウハウと、スタッフの持つ高い技術力の確かなコンビネーションにより、多種少量生産対応を行っています。

検査

出荷に向けて、キャビンの最終検査を行います。外観・機能検査ラインでは、「外装に汚れや傷がないか」「部品が正しく機能するか」など、各部のクオリティを細部まで厳しく検査します。また、地球上で想定される最大の雨量を超える水量を使った「水漏れ検査」なども実施し、高い品質を確保しています。

完成

厳しい最終検査に合格した製品だけが、完成品としてお客様にお届けできるキャビンとなります。共和産業は、現在、1日に約140台のキャビンを生産しています。完成したキャビンは配送専用のトラックに積み込まれ、お客様の元へと出荷されます。ちなみに共和産業は、国内の建設機械/農業機械メーカー17社にキャビンを納入しています。